坂勘(sakakan)
信州塩尻贄川宿にある、築100年の古旅館をリノベーションしたシェアハウス。
とにかく人まみれで、絶えず人が訪れては混じり合う場所。
人の流入から滞留、そして定住へという流れを生み出している。

こんにちは! 坂勘の居候大学生、めいです。
(2022年2月現在、東京で大学生をしています。)

約一年前に坂勘を初めて訪れてから坂勘の魅力に取り憑かれ、
しばしば訪れては、坂勘で起こるあれこれに巻き込まれにいっています。

坂勘っていう場所があるって聞いたけれど、
けっきょくどういうところなの?
そんな声を聞く機会も増えました。

今回は、坂勘とは何ぞ?といったところについて、
私の独断と偏見を交えつつ、文章にしていこうと思います。


「自分という肩書きで生きていく」

こんな生き方を選ぶ人が集まってくるのが、ここ、坂勘。
住人はほとんどが移住者で、フリーランスが多いです。

自分の生き方の「選択肢」が増えた時代。
もはや、「選択肢」の中から自分の生き方を選択する、という考えだけでなく、
自分の生き方を自分でつくっていくこともできる時代です。

そんな生き方を体現しようと模索をつづける住人たちは、かっこいい。

でも、ふとしたときに垣間見えるその不安や恐怖。
「自分という肩書きで生きていく」ことは、
言い換えれば、自分という船の舵を、自分の責任で持って生きること。
これはものすごい生き甲斐であるともに、先の見えない不安にもつながります。

坂勘には、シェアハウスという環境で、
それを励まし合える家族のような暖かい仲間がいます。

そして、それぞれの生業を持って生きているからこそ、
みんなで集まる時間も、いっそう楽しい。

お正月の準備も、

夏祭りも、

寒さの厳しい冬の雪かきだって、

日差しの強い夏の草刈りだって、

日常の何気ない一コマも楽しみに変えてしまうエネルギーが
ここには溢れています。

リソースは豊富にあります。

人はたくさんいる。
だから、その知り合いもたくさんいる。
みんなの知識を持ち寄れば、知見は無限にある。
場所も見つけてこればいい。

この環境の中で、わたしは何をするか?
そんなことを考えることができる場所かもしれません。


坂勘に関わりたいと思ったら、
その関わり方はいくつか用意されています。

住人としてここで暮らしてもよし。
二拠点会員として定期的に帰ってくるもよし。
よくわからないから、とりあえず見学に来てみるもよし。

詳しくは、↓の記事をご覧ください。

また、InstagramやFacebookで、日々のできごとを発信しています。


さて、そんな坂勘には、いくつかの名(迷)言が存在するように思います。
この人まみれな空間や、人が循環しつづける仕組みの背景にある価値観です。

ぜひ、自分の生き方や
自分が関わっているコミュニティ・組織に想いを馳せつつ、
これらの言葉について考えてみてください。

地域に、流動を生み出す。

坂勘は、築100年の古旅館をリノベーションしたシェアハウスです。

ただ、ここは単に空間を共有しているだけのシェアハウスではありません。
地域に、流入と滞留、そして定住の流れを生み出し、
関わる人の人生に本気で向き合い、伴走する環境がここにあります。

今、自分の「生き方」というものに小さな違和感を抱いている人が多くいるように感じます。
その違和感を認識しつつも、
日々やってくる「やらないといけないこと」に追われる生活。

そこから抜け出して、自分の「今」と向き合ってみる。
贄川という、日頃の生活では決して目的地になることのない場所を目指してやってくることで、それができると思うんです。

そうして、坂勘という環境に暮らしの拠点を置いた人たちは、
「自分」の生き方と真っ直ぐに向き合って
「自分」という肩書きで生きている。

それを、自分ごとのようにして本気で伴走する店主。

互いの活動を全力で応援しあう住人。

ときに悩みを打ち明け、ときに美味しい料理を囲み、ときにしょうもない話で笑いが生まれるリビング。

あたたかい空間の中で、人と人が出会い、絡まり合い、交わっていく。
そんなシェアハウスです。

そしてこの流動は坂勘の中にとどまらず、
地域へとも広がっていきます。

贄川の人たちとの餅つき
贄川駅横にある元食事処。坂勘が運営を始める予定。

人と人が出会い、地域での流動が生まれ、人や地域の変容が感じられる場所。
それが、坂勘というシェアハウスです。

一旦、うちに泊まりに来ない?

坂勘に絶えず人が訪れるのは、たまたまではありません。
贄川、というぜったいに通りすがりでは来られない場所にあるからこそ、
「関わりしろ」として初めての人が関われる方法を用意しています。

住む?お試し居住?二拠点になる?見学に来る?

その方法は、坂勘のシステムとして用意されていて、
そのステップを実際に踏んできた人たちがたくさんいます。

そして、この空間を素敵だと思わせる努力が重ねられています。

DIYを経て、面影を残しつつ生まれ変わったリビングキッチンは、
本当にかっこいい。
増築された離れも、土間も、隅々までこだわり抜かれています。

だからこそ、自信を持って言える。

いいから、一旦、とりあえず、
「泊まりに来て!」

どうやって関わるかは、まず、泊まりに来てから考えよう。

あとは、友達を作るだけ。

空間はつくった。
関わりしろも用意した。

だから、新しい人を呼んでくるために、
とにかくたくさんのところで友達を作ればいい。

どんなところに顧客がいるかなんてわかりません。
ひょんなことから、繋がりが生まれるかもしれません。
友達になって、坂勘に呼んできたら、
何か新しいことが生まれるかもしれません。

坂勘の改修にあたっても、本当にたくさんの人が関わっているそうです。
リビングに敷き詰めるタイルに色を塗ったり。
壁をぶち抜いて、新しい壁に漆喰を塗ったり。

そこに関わった人たちは、
後々も誇りを持って坂勘に遊びに来てくれるでしょう。
「ここの壁は私が塗ったんだ」と。

そうして、坂勘の関係人口は無限に増えつづけています。

大掃除!
リビング片付けてー!!!

坂勘はあくまでも、商業施設。
店主・たつみさんはそう言い切ります。

シェアメイトの「おうち」であることは間違いありませんが、
そこに常に新たに人を呼び、新しい風を吹き込み、コミュニティに変容をもたらしつづけます。

だから、いつ、どこで、誰が、
未来の新規顧客としてやってくるかわかりません。

予期しないタイミングでそういう人がやってきたとき、
せっかくのこだわりの詰まったリビング空間に、住人の私物が散乱していたら。
もったいないこと、この上ありません。

毎晩のように飛ぶこの言葉。
「リビングに私物を置きっぱなしにしない」というルールにも、
ちゃんとした理由があるんですね。

家族会。近況報告やルールの確認をします。

さて、長々と書き綴ってきました。
坂勘について、少しずつわかってきた気がする、なんて感じていただけたら嬉しいです。

そして、少しでも坂勘に興味を持ったあなた!

信州塩尻贄川まで、
新宿からバスと電車で4時間、名古屋から電車で3時間。
思ったよりも遠くない、そう思いませんか?
だから、

一旦、泊まりに来て!


※宿泊・見学の際は、一度こちらの記事をご確認ください!